【読書】牛を屠る (双葉文庫) 佐川 光晴 ・著

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    牛を屠る (双葉文庫)を買ってみた。

    先日私の働いている書店で上記書物を探している客がいた、というのが購入のきっかけである。

    小説というよりは、著者(佐川氏)の体験談・自叙伝という感じがした。

    屠殺現場で10年ほど働いていた著者の体験記であり、思い出話ともいえる。

    思っていたほど血なまぐさい作品ではない。

    政治的主張が強い索引というわけでもない。

    大学卒業後、最初の職場(出版社)を辞めた筆者が食っていくためにたまたまこの職場に入り、10年半にわたって、屠殺の腕を磨きながら働いた、という話である。

    ずば抜けて面白いとは思わなかったが、がっかりもしなかった。

    どちらかというと、これから社会で活躍するであろう若い人に読んでもらえれば、と思った。

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    「常在戦場」(火坂雅志)

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      常在戦場 (文春文庫)を読んでみた。徳川家康の周囲の人物を扱った7つの短編からなっている。そのうち「ワタリ」「常在戦場」が好きだ。

      特に「常在戦場」は、人生の残り時間をつぶすことしかできない私に、ほんの少しだけ希望をくれた。

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      『翻訳地獄へようこそ』(宮脇孝雄)

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        翻訳地獄へようこそと言う本を読んでみた。私も時々翻訳の仕事を引き受けているので、少し興味を持って読んでみた。

        一読した限りでは、それほどには私の参考にならなかった。(一読した限りでは)

        この本の中身が文芸翻訳中心だったのもあるが、なんといっても
        この本を面白く読めるほど、私の英語のレベルが高くない
        のが最大の原因だろう。

        この本を読んで、一番痛感したのはもう一つ「外国語の勉強以前に、日本語の本をたくさん読まなければいけない」ということだ。

        ともあれ、この本が私の血となり肉となるには、もう少し私のレベルを上げる必要があるだろう。

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        ハインライン著『地球の緑の丘 (ハヤカワ文庫SF―未来史2)』

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          ロバート・A・ハインラインの短編集『地球の緑の丘』 (ハヤカワ文庫SF―未来史2)を読んだ。

          11の中短編のなかで、私が面白いと思ったのは「鎮魂歌」と「帰郷」であった。

          特に、月世界での生活に愛想が尽きて地球に戻り、地球の生活と月の生活の落差にとまどう夫婦を描いた「帰郷」は、この作品集の中で、私のお気に入りと言って良いだろう。

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          「カーテン」(アガサ・クリスティー、ハヤカワ文庫)のこと

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            評価:
            アガサ・クリスティー
            早川書房
            ¥ 600
            (2011-10-07)
            コメント:ポワロも私も年を取ったが、この小説は年を取らない。
            Amazonランキング: 190244位

            「カーテン」(アガサ・クリスティー、ハヤカワ文庫)を読んだ。

            いつかは読もう読もうと思いつつ、数十年たった。

            私が年を取った今、初めて読んだのだが、ポワロもヘイスティングスもまた、年を取っていた。

            ポワロも往年の快活さが影を潜め、ヘイスティングスもまた、亡き妻や自分の思い通りにならない娘達に悩まされている。

            スタイルズ荘も、以前のようではない。

            そこに住む人々は、経済的にはともかく、何か悩みを抱えている。

            ポワロがヘイスティングスをスタイルズ荘に呼んだのは、ここで「行われようとしている」殺人を彼に食い止めようとしてもらうためである。

            ポワロは体が不自由で車いす生活なので、彼の代わりにヘイスティングスが動く必要があった。

            ただ、犯人のXについて、ポワロはある程度見当がついているようだが、ポワロはヘイスティングスに伝えない。

            Xが誰を狙っているのか、わからない。

            いつ狙うのかもわからない。

            わからないことだらけである。

            物語中盤以降に殺人が起こり、そして最後に・・・。

            ここであまり詳細を書くのはネタバレになるのでここまでにしておく。

            私が若い頃に「カーテン」を読まずに年を取った今読んだ。それはひょっとしたら良いタイミングだったのかもしれない、と思う。

            この作品を読んで、ヴァン・ダインのある作品とクィーンのある作品を思い出した。

            前者の作品を思い出したのは、スタイルズ荘のなんとも言えない陰鬱な雰囲気が理由である。

            後者の作品を思い出したのは、「カーテン」のラストが理由である。

            私も年を取り、ポワロも、ヘイスティングスも年を取った。しかしこの作品は年を取らない。

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